もう10年ほど前に出会った本で、私の大好きな一冊。
ハワイ島の東の先、現在も世界中のヒッピーたちが多く暮らしているプナ地区という場所があり、ヤナの住む森がある。
そのジャングルのなかで自然と調和し、ありのままで生きるその姿は、まるで絵本のなかの妖精のように美しく可愛らしい。
便利な物質社会を離れ、自然の中に身をよせ、あえて物を持たないシンプルな暮らしを選ぶ人たちがいる。
そこで暮らす人たちにとって、`本当の幸せ‘とは何か?
`生きること‘とは何か?
ヤナの言葉がまるでポエムのように心地よく、私たちに伝えてくれます。
シンプルであること

私たちは、自分たちの「知恵」と「手」を使って、
生きていくために必要な物をすべてつくり出すことができます。
ハワイ島の過酷な自然と向き合い、手つかずのジャングルを自ら開拓し、植物を植え、水を汲み、火を起こし、森と共に暮らすということ。
そこにはもちろん電気もガスも水道も、トイレもない。
朝陽と共に目を覚まし、暗くなれば眠りにつく。
雨が降れば、雨をしのぎ。鳥たちの声に耳を傾け、風の匂いを感じる。
必要な果実の樹を植え、その実を頂き、不要になった排出物は、また自然へ返し、それは栄養となり、また巡る。

食べ物は、育てることができます。
水は、集めることができます。
眠る場所は、つくり出すことができます。
私が感じたことは、生きることがそのまま、自然の循環の一部となり、そこには何ひとつ無駄がなく、究極にシンプルな暮らしがあるだけだ。
シンプルだからこそ見えてくる、本当に大切なこと。

自然の奏でる音楽聴きながら眠り、目覚め、
生きることを夢見ていたら、こんな暮らしになりました。

生きていくのに必要なものって、本当はそんなにないのかも知れないね

自然と調和した暮らし

私たちの身体に入ってきたものが、身体から出ていくときに、ゴミになるのではなく、
大地や植物に戻っていくような、循環したくらしを大切にしています。
ヤナの暮らしのを見ていると、人間が自然の一部として、循環のひとつとしてあることが、とてもよくわかります。
現代の都会の暮らしは自然との繋がりがとても感じにくいように思います。
どこか別世界のような違和感すら感じます。
雨が降っても、風が吹いても、なんら影響のない暮らし、どこからきて、誰が作ったのか分からない食べ物、排泄物はレバーひとつで、どこへ流れていくのかも分からない。
自然と調和するシンプルな暮らしの中では、すべてが目に見えて、繋がっていることが自然と分かってきます。
身体に入ってくる食べ物はどこからくるのか、何が身体を作っているのか、また不要になった排泄物もまた循環され、命を育む。

私たちはこの世界をよりよくするために生かされています。

私たちのひとりひとりが少しでもこのように行動できたら
世界は変わるんだよね。

愛と美しさで満ちたものであること

自分の深みにある思いを大切にしていくことから、その人らしさが生まれてきます。
ヤナは愛の大切さについてもシンプルに伝えています。
それはまず自分を慈しみ、大切にし、愛すること。
それができなければ、誰かを愛することなどできません。
とてもシンプルですが、実はとても難しいことでもあります。
自分が自分のありまままで在り続けること、そしてその自分を大好きでいられること。
それができないと、自分を信じることができません。

魂の望むことを行動することは、自分自身を愛することの基本なのです。

自分の直感、心が感じることを素直に行動できるということは
自分自身を信じていなければできないものね。

心配するのをやめて、どんな世界にくらしたいのか、想像してみてください。
イメージしたものを創造してください。

まとめ
ヤナの暮らしはとてもシンプルなものです。
けれど生きるために必要なものはすべて揃っています。
私たちの暮らしは何不自由なく、たくさんの物に溢れ、一見とても豊かなようにみえます。けれどその物により生み出される心配や不安により、心の自由さは失ってしまったのかも知れません。

持ち物をシンプルにすることで、余分なストレスから解放され、私たちの暮らしはより喜びに満ちたものなります。
そして私たちは自分たちに本来備わった知恵や創造力を決して忘れてはいけません。
そして自分自身を愛し、周りを慈しむこと。
ヤナと全く同じ暮らしを実践することは難しいかも知れませんが、この本には、改めて`本当の幸せ‘や`豊かさ‘を考えてみるたくさんのヒントが散りばめられている、宝箱のような一冊です。

改めて幸せって何なのかな~って考える時間って大切だよね

私たちは、響きあい、みんなで一つにつながって、いま、この星に存在しています。
一人一人の選択とそれぞれの創造するものは違っても、ともにこの星のいまを織り成しているのです。


ヤナの森の生活
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